ダウンロード
最新版はimserver-20050212.tar.gz
です。主に動作確認したプラットフォームは次の通りです。
- FreeBSD 4.10 + XFree86 4.4.0
- Red Hat Linux 9 + XFree86 4.3.0
必要な構成
次のものをインストールしておく必要があります。
- SJ3またはCanna
- Berkeley DB(Linuxの場合)
FreeBSD 4.10では次のportsで動作確認しました。
- ja-Canna-3.7p3
- ja-sj3-2.0.1.20_1†1
Red Hat Linux 9では次のrpmで動作確認しました。
- Canna-3.6-12
- Canna-devel-3.6-12
- Canna-libs-3.6-12
- db4-4.0.14-20
- db4-devel-4.0.14-20
†1 ja-sj3-2.0.1.20_2以降ではある理由でsj3servが動作しません。FreeBSD 5.3以降(そしておそらく4.11以降)でsj3を使用する場合、portsを利用せずここからインストールするべきでしょう。
ビルドとインストール
tar ballを展開後、環境に合うようにImakefile
を編集します。Imakefile
では、最低限、次の項目について指定する必要があります†2。
InstallBinDir
- 実行形式ファイルのインストール先ディレクトリを指定します。
ConversionEngine
- 日本語変換エンジンとして、
SJ3
もしくはCANNA
を指定します。 Sj3IncDir
,Sj3LibDir
- [
ConversionEngine
にSJ3
を指定した場合のみ] それぞれsj3.h
,libsj3lib.a
があるディレクトリを指定します。 CannaIncDir
,CannaLibDir
,CannaDir
- [
ConversionEngine
にCANNA
を指定した場合のみ] それぞれcanna.h
,libcanna.so
,dic
ディレクトリがあるディレクトリを指定します。 BerkeleyDBType
- [Linuxの場合のみ]
/usr/include/db1/db.h
と/usr/lib/libdb1.so
がインストールされている場合はDB1
を、/usr/include/db_185.h
と/usr/lib/libdb.so
がインストールされている場合はDB185
を指定します。 Debug
- 普通は#undefしてください。
Imakefile
を変更したら、xmkmf -a ; make ; make install
で完了します。
†2 FreeBSDを使用していて、SJ3またはCannaをportsでインストールしている場合、基本的にConversionEngine
を選択するだけでビルドできるようになっています。
リソース設定
付属のリソースファイルSymbol.ad
、Romaji.ad
、TriggerKey.ad
、Optimization.ad
を、~/.Xdefaults
やリソースデータベースの内容に追加、更新します。それぞれのリソースファイル内容は次のようになっています。
Symbol.ad
- 半角全角変換、ひらがなカタカナ変換を定義するシステムリソースです。定義内容を変更する必要はありません。そのまま現在のリソース設定に追加します。
TriggerKey.ad
- 日本語入力モードの切替えキーの設定を定義するリソースの解説と例です。ファイルの内容を参考に、好みに合わせてリソース設定に追加してください。
Romaji.ad
- ローマ字かな変換のための前変換設定を定義するリソースの解説と例です。そのままリソース設定に追加してください†3。ローマ字かな変換について調整する必要がある場合は、このファイルを参考にリソースを修正してください。
Optimization.ad
- クライアント毎に動作を最適化するリソースの解説と例です。OpenOffice、Mozillaや、KDEのアプリケーションを使用する場合は、問題があるクライアントの対策を参考にして設定してください。
そのほかのリソースの詳細はリソース一覧を参考にしてください。また、キー割り当ての定義に関しては、キー定義説明書を用意しておきました。
設定ファイルを0から書くのも大変なので、雛型としてCannaライクな設定、SKKライクな設定を用意しました。
†3 かな入力の場合、このリソースは不要です。
起動
XIMサーバの起動
このXIMサーバは日本語EUCロケールでのみ動作することに注意してください。次のように、日本語EUCロケールを設定、日本語EUCのリソースを読み込んでから、サーバを起動します。
% setenv LANG EUCロケール名
% imserver &
具体的には、FreeBSDでは次のようにして起動します。
% setenv LANG ja_JP.eucJP
% imserver &
On-The-Root、Over-The-Spotスタイルを使用する場合は、XIMレシーバも起動してください。
XIMクライアントの起動
サーバを起動したら、クライアントからそれを利用できるようにする必要があります。そのためには環境変数XMODIFIERS
を次のようにセットしてから、クライアントを起動します。
% setenv XMODIFIERS @im=syl
なお日本語EUCロケールで動作するクライアントだけではなく、SJISロケールなどの日本語ロケールで動作するクライアントも、このサーバを利用することができます。